東広島市西条助実で蔵出し陶器(信楽・萩・備前)をまとめてお買取しました|壺・花器・茶道具
東広島市の買取実績目次
- ご依頼の背景(実家・蔵の片付け/ご相談内容)
- お預かりしたお品の概要(信楽・萩・備前中心/数量・付属)
- 査定の着眼点(共通)
3-1 釉薬の景色
3-2 高台・口縁の作り
3-3 胎土と焼成の表情
3-4 銘・印・共箱(書付)
3-5 窯別の所見(信楽/萩/備前) ←新設 - 評価が上がったポイント(コレクション性・付属の揃い)
- 当日の流れと所要時間
- よくある質問(割れ欠け/箱なし/同時査定)
- まとめ(関連ページ1か所への内部リンク)

1. ご依頼の背景(実家・蔵の片付け/ご相談内容)【改訂】
東広島市西条助実のお客さまより、実家の片付けで見つかった陶器一式の査定をご依頼いただきました。
棚には壺・花器・徳利・湯呑などが数十点並び、全体としては「信楽・萩・備前」に該当すると見受けられる系統が中心(※作家名は未特定)。長期保管に伴う埃や表面のくもり、口縁の小カケが一部に見られ、共箱・栞は一部のみという構成でした。
主なご希望は次のとおりです。
- 価値のある物と日用の物をその場で仕分けしてほしい
- 点数が多いのでまとめて査定してスムーズに手放したい
- 大型壺の安全な搬出まで任せたい
本記事では、信楽・萩・備前それぞれの**見どころ(釉薬・土味・焼成痕)**を踏まえ、どの点を評価軸としたかを写真の着眼点と合わせてレポートします。
2. お預かりしたお品の概要(信楽・萩・備前中心/数量・付属)
まとまり:信楽/萩/備前ごとに小さなグループが成立し、コレクション性を評価可能。
点数感:棚一式で数十点規模(壺・花器・徳利・湯呑・ぐい呑・香炉・酒器など)。
窯系統:信楽・萩・備前が中心。作家名は未特定。
信楽:荒い胎土、長石粒、ビードロや焦げの景色。
萩:やわらかな釉調、細かな貫入、経年で色が育つ特性。
備前:焼締め地に胡麻・緋襷・桟切などの焼成痕。
サイズ感:
壺・花器:高さおおむね20〜30cm帯、最大30cm台。
徳利・ぐい呑:掌サイズ中心。
状態:長期保管による埃・表面のくもり、自然な貫入、口縁の小カケが一部。大きな割れ・直しは確認せず(査定時点)。
付属品:共箱・共布・栞は一部のみ。箱書は薄れ・判読困難個体あり。ペア・揃いは限定的に確認。
3. 査定の着眼点(共通+窯別)
3-1 釉薬の景色(流れ・溜まり・貫入)
- 口縁から肩〜胴にかけての釉の流れと溜まりの表情を確認。
- 表面の貫入(細かなヒビ模様)の入り方・均一性は鑑賞性に直結。
写真キャプション例:「肩で釉がやわらかく溜まり、胴に細かな貫入が広がる」
3-2 高台・口縁(削り・厚み・当たり)
- **高台裏の削り跡(カンナ目)**が整っているか、着地の安定。
- 口縁の厚みと均一性、**当たり(小カケ)**の有無をチェック。
写真キャプション例:「高台の削りが端正で、口縁の当たりは僅少」
3-3 胎土と焼成(粒子・色味・火色)
- 胎土の粒度・鉄点、砂粒や石はぜの出方。
- 焼成による火色・焦げ、焙りの表情、還元/酸化の差。
写真キャプション例:「胴部に鉄点が散り、火色のグラデーションが見られる」
3-4 銘・印・付属(共箱・栞)
- 底部の銘・印の有無と判読性。
- 共箱・共布・栞の有無、箱書との整合(本体とのペアリング)。
※本件は作家名未特定のため、付属の整い/来歴の手掛かりを加点要素として扱っています。
3-5 窯別の所見(信楽/萩/備前)
- 信楽
- 荒い胎土に長石粒、焼成で溶けたビードロ(緑のガラス状)、焦げが景色の要点。
- 胎土が素直に立ち上がる轆轤目、口縁の作りの自然さを確認。
- 石はぜ・砂粒の露出は意匠的範囲なら許容、欠損様の大きな抜けは減点。
- 萩
- やわらかな釉調と密な貫入、使用で色が育つ“萩の七化け”の素地。
- 高台周りがきれいに整えられているか、口縁の当たりの有無。
- 釉の溜まりの透明感や肌合いの均一性が評価点。
- 備前
- 無釉の焼締め地に胡麻(灰降り)、紐掛けの緋襷(ひだすき)、桟切などの焼成痕。
- 土の締まり、面の張り、重量バランス。過度なスレ・フラツキは減点。
- 焼成痕が見所として配置されているか(胴の見せ場・正面)を確認。
4. 評価が上がったポイント(コレクション性・窯別の見どころ・付属)
- コレクションとしての一括性
信楽・萩・備前が小グループ単位でまとまり、系統別に並べ替えると鑑賞性が立つ。単体より組み合わせ提案がしやすい点を加点。 - 窯別の見どころが明瞭
- 信楽:長石粒/ビードロ/焦げの景色が素直に出ている個体。
- 萩:密な貫入とやわらかな釉調、肌合いの均一性。
- 備前:胡麻・緋襷・桟切など焼成痕の配置が良く、正面の見せ場が作れている。
→ 写真キャプションで見どころを指差しできるため、説明力が高い。
- 保存状態
長期保管の埃や表面のくもりはあるが、大きな割れ・直しは見当たらず。口縁の小カケは一部に留まり、清掃で見栄えが改善する余地が大きい。 - 付属の有無
共箱・栞が一部残存。箱書が読める個体は来歴確認の手掛かりとなり、評価を底上げ。 - サイズ帯の扱いやすさ
壺・花器は高さ20〜30cm帯中心で飾りやすく、徳利・ぐい呑など小物との取り合わせ訴求が可能。
5. 当日の流れと所要時間(到着~査定~搬出まで)【改訂】
目安所要:合計 約1時間30分〜2時間(点数・通路状況で変動)
- 到着・ヒアリング(5〜10分)
残す物/手放す物の方針、撮影可否を確認。信楽・萩・備前の系統別に仕分ける前提を共有。 - 動線確認・簡易養生(10分前後)
棚→通路→玄関→車載までの幅・段差をチェック。大型壺は二名搬出想定で養生。 - 一次仕分け(20〜30分)
信楽/萩/備前/その他の4区分+「小カケ・要確認」トレーを用意。共箱がある品は箱と本体をペアに。 - 個別査定・ご説明(30〜40分)
共通の着眼点(釉・高台・胎土・銘/付属)+窯別の見どころを簡潔に口頭説明。
例:信楽=長石粒・ビードロ・焦げ/萩=密な貫入・肌のやわらかさ/備前=胡麻・緋襷・桟切の配置。
※ 作家名は未特定のため、推定は推定として明記。 - ご成約の確認(5〜10分)
単体よりグループ/まとまりで合意形成。無理な押し買いは行いません。 - 搬出・車載(20〜30分)
大型壺は毛布巻き+ベルト固定。小物は通い箱で高台同士が当たらないよう紙緩衝を挟む。 - 現場確認・簡易清掃(5分)
棚周りを整え、貴重品の紛れ込みがないか相互確認。必要に応じて保管・手入れの簡単な助言をお伝えします。
6. よくある質問
Q1. 割れ・欠けがあっても見てもらえますか?
A. 小さな当たりや口縁のカケは評価減で扱い、景色(釉・土・焼成痕)が良ければまとめ査定でお値段が付くケースがあります。
ただし**大きな割れ・直し(接着・金継ぎ等)**は難しい場合があります。
Q2. 作家名が分からず、箱もありません。大丈夫ですか?
A. 問題ありません。 本体の作り・景色・まとまりで評価します。
共箱・共布・栞が見つかった場合は一緒にご提示ください。箱書の判読やペアリングができると加点要素になります。
Q3. 事前に掃除や手入れは必要ですか?
A. 乾拭き程度で十分です。強い洗剤・磨き・接着や補修はNG(かえって評価が下がる恐れ)。
梱包は当方で行いますので、共箱がある品は中身とセットでそのままご用意ください。
Q4. 陶器以外も一緒に見てもらえますか?
A. はい。今回のように茶道具(棗・茶入・香炉・徳利・ぐい呑等)や、金属工芸・木工なども同時査定が可能です。まとめて拝見する方がコレクション性の評価につながります。
7. 買取金額の目安(単価帯×点数感)
金額は一般的な目安です。実物の状態・付属・市場動向で変動します。
本件は下記帯の範囲でまとめ査定を適用しています。
- 壺・花器(高さ20〜30cm帯):¥2,000〜¥12,000/点
- 上振れ要素:信楽のビードロや焦げの景色、萩の密な貫入と肌合い、備前の胡麻・緋襷・桟切の配置が良好な個体
- 徳利・ぐい呑:¥300〜¥3,000/点
- 上振れ要素:揃い(ペア/数のまとまり)、口縁や高台の状態が良好
- 茶碗・香炉・酒器ほか:¥1,000〜¥5,000/点
- 上振れ要素:作りの端正さ、釉薬の透明感や景色の見どころ
- セット/揃いの加点:上記単価×点数を基準に、**コレクション性(同系統のまとまり)**で上振れ
- 付属・状態による調整:
- 共箱・箱書・栞:+10〜30%(来歴の手掛かり)
- 小カケ・スレ:−10〜40%(程度により)
- 無箱:−5〜20%(ペアリング不可時)
8. まとめ
西条助実での蔵出し陶器は、信楽・萩・備前を中心に、景色(釉・土・焼成痕)と作り、そしてまとまり(コレクション性)を軸に評価しました。
作家名未特定や箱なし・小カケがあっても、要点を押さえたまとめ査定でご提案可能です。
仕分けから安全搬出まで一連で対応し、写真で“見どころ”が伝わる形で記録しています。